2020年の蓄電池市場規模は現在の20倍以上!?

2020年の蓄電池市場規模は現在の20倍以上!?

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2020年の蓄電池市場規模は現在の20倍以上!? 

シャープは2015年2月23日、性能を大幅に向上させたクラウド蓄電池システムを5月26日に発売すると発表した。

電力自家消費の時代に向けて

蓄電池システムは、リチウムイオン蓄電池9.6kWhとハイブリッドパワーコンディショナ、マルチエネルギーモニタで構成。太陽光発電と蓄電池を1台で制御するハイブリッドパワーコンディショナの定格出力は、14年度機種よりも3割向上させた5.5kWとなった。しかも屋根面に接続する入力回路は従来の2回路から3回路に増えた。これにより寄棟屋根や複合屋根など屋根面数が多い家屋でも1台で接続できる。

シャープエネルギーシステムソリューション事業本部の棱野(かどの)勝・副事業部長は「再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)による太陽光発電の買取価格は年々下がっている。さらに電力会社の電気料金は上昇し続けている。これからは自宅で発電した電気を無駄なく使いきる自家消費の時代へ移行するだろう。それには定置用蓄電池システムが不可欠だ。当社では2020年度の定置用蓄電池市場規模は14年度比の20倍以上に急拡大すると推計している」と語る。

蓄電池容量2倍でさらなる安心

リチウムイオン蓄電池本体は従来機の2倍の容量となる9.6kWhとなった。これにより停電時の安心感を高めるとともに、平常時に発電した電気を自家消費に最大限有効活用できる。

前述の棱野勝・副事業部長は「1ヶ月の電気料金が9000円前後のお客様なら、昼間に発電した電気を蓄電して、夜や早朝などに電気を消費するライフスタイルを実現できる。電気料金の高騰に左右されにくいほぼ自給自足生活となる」と強調する。

施工面では、本体が2つのユニットに分かれており、簡易基礎による設置が可能だ。施工期間を大幅に短縮でき、施工費用を低減できるという。

また、この蓄電池システムはネットワーク上で情報を管理するクラウドサーバーと連携できることも大きな強みだ。同社製のクラウドHEMS(家庭内のエネルギー管理システム)とセットで使用すると、停電の不安が大きい大雨や暴風、高潮などの「気象警報」の発令をキャッチし、自動的にリチウムイオン蓄電池の充電を開始し、満充電となればその状態を維持する。そして、停電になれば自動的に電気を家庭内へ供給する。さらに電気料金プランの多様化や季節・時間帯によって変化する居住者の電気使用状況に合わせて、きめ細やかなエネルギー管理を行える。

遠隔出力制御にいち早く対応

さらにこの蓄電池システムは電力会社が指令する遠隔出力制御に対応できる。FITのルール改正により、2015年4月から特定地域で新たに設置する住宅用太陽光発電システムには、遠隔出力制御装置を設置することが義務付けられた。

「そもそも電力会社による遠隔出力制御システムはまだできあがっていないが、システム完成後にマルチエネルギーモニタのソフトウェアを更新すれば対応できる。出力制御分の電気を蓄電池に充電することも可能で、太陽光発電の電気を無駄なく活用できる」(棱野副事業部長)と語る。希望小売価格は、356万円(税抜)で、15年度の販売目標は1万5000台としている。

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