ファーウェイ、産業用蓄電システム&リパワリング用パワコンを発表

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ファーウェイ、産業用蓄電システム&リパワリング用パワコンを発表

分散型のコンセプトが息づくコンテナ式2MWh蓄電システムとは? 集中型パワコンからのリプレイスが可能なリパワリング向け分散型パワコンとは? 「PV EXPO 2022春」で注目を集めたファーウェイの新ソリューション。

大規模産業用蓄電システム、
受注開始

ファーウェイは「PV EXPO 2022春」(2022年3月16~18日、東京ビッグサイト)に出展し、産業用蓄電システムのラインナップを発表した。2021年に本格販売を開始した住宅用蓄電システムに続くもので、これにより同社パワーコンディショナに最適化された蓄電システムが幅広く揃うこととなった。

今回発表された蓄電システムは、蓄電容量2MWhの大型産業用蓄電システム「LUNA2000-2.0MWH-1H0/2H0」と、同200kWhの中型産業用蓄電システム「LUNA2000-200KWH-2H0(暫定名)」の2種。まずは、大型産業用の受注を3月30日より開始する。

大型産業用蓄電システム「LUNA2000-2.0MWH-1H0/2H0」

この大型産業用蓄電システムは、幅6m×高さ2.9m×奥行2.4mのコンテナ一体型でありながら、同社のパワーコンディショナ同様に、分散型のコンセプトが取り入れられている。蓄電池を構成するセルごとに電池管理システム(BMS)が搭載されており、セル単位での独立制御が可能なのだ。

それぞれのセルを常に最適な状態に保つことができ、仮にセルの一つが故障しても全体に影響が及ぶことはない。故障個所のモジュラー交換だけで済むので、O&Mコストも抑えられる。新旧電池の併用も可能であり、増設も容易だ。

空調システムにも分散型の個別空調式が採用されており、内部温度差は3℃以内に管理される。内部短絡をスマート検知し、火災リスクを大幅に軽減するなど、安全性にも優れている。さらに、パワーエレクトロニクスを活用した制御技術などにより、圧倒的な稼働率とライフサイクル充放電量の向上を実現した。

中型産業用蓄電システム「LUNA2000-200KWH-2H0(暫定名)」

リパワリング用パワコンという新発想。
集中型から分散型への移行が可能に

同展では、これまでになかったリパワリング専用のパワーコンディショナも展示された。

2012年のFITスタート以降、急速に導入拡大が進んだ太陽光発電設備だが、まもなく稼働10年を迎える発電所も出始め、既存パワコンの買い替えを検討する発電事業者も増えてきている。こうしたニーズに応えて開発されたのが、このリパワリング用パワコン「SUN2000-62.5/83.3/100KTL-NHM0(暫定名)」だ。既存パワコンをこの製品に替えることで、大幅な発電量アップ(リパワリング)を実現する。

リパワリング用パワコン「SUN2000-62.5/83.3/100KTL-NHM0(暫定名)」

同製品は、ファーウェイが得意とする分散型パワコンだ。通常の分散型パワコンと異なる最大の特長は、集中型パワコンからのリプレイスが可能なところにある。これまでは、リプレイスを機に集中型から分散型に替えたいと思っても、トランス関係からケーブル類まで発電所のシステム全体を改造しなければならなかった。しかし同製品なら、変圧器もケーブルもいじらずに、集中型パワコンからの移行が可能だ。

最大変換効率は97.5%に達し、既存パワコンよりも発電量が増えることはもちろん、「集中型と比べてO&M効率を約50%アップさせることができる」という。どこか1ヶ所にトラブルが生じても、全体がダウンすることがないためだ。また、ファーウェイならではの遠隔監視システムにより、発電所の健康状態をトータルに把握することができるようになる。

同リパワリング用パワコンは、2022年10月頃より出荷予定。最後まで利益を生む発電所であり続けるために、注目を集める製品になることは間違いないだろう。


取材・文・撮影/廣町公則